工学部 茂木教員主催によるテニュアトラックセミナーを開催(2025.3.10開催)【報告】

【山田 大貴先生 ((公財) 高輝度光科学研究センター 主幹研究員)のご講演の様子2025.3.10】

「放射光X線全散乱測定から得られる二体分布関数を用いた”乱れた”実用材料の構造解析」と題し、 高輝度光科学研究センター 山田大貴研究員にご講演いただきました。
高輝度放射光を用いた非晶質材料の解析について、日本を含む世界各国の放射光施設の紹介から、放射光を利用するメリット、そしてこれを用いた最先端の解析についてご紹介いただきました。高輝度放射光は、大学の施設ではあまり利用することのできないリソースであり、Spring-8における放射光の利用による具体的な解析やその実例について、初学者にも分かりやすくご講演頂きました。また、ごく最近のアプローチとして、ex-situの分析だけでなく、in-situでの分析例をご紹介いただきました。これらは非晶質構造の中から結晶が生成するメカニズムの解明等に対し強力な手段となり得る方法で、今後の研究の参考となる非常に有意義な講演となりました。

教職員・学生にとって非常に有意義なご講演となり、講師の山田先生に多大な感謝を申し上げます。


ChemEngX Seminar Seriesと題して、第3回となる工学部化学バイオ工学科 茂木堯彦講師主催のテニュアトラックセミナーを下記の日程で開催致します。

今回は、化学工学との融合分野において研究を行っている第一線の若手研究者、
(公財) 高輝度光科学研究センター 山田大貴先生をお迎えし、
『放射光X線全散乱測定から得られる二体分布関数を用いた”乱れた”実用材料の構造解析』についてご講演いただきます。

日 時:2025年3月10日(月)13:00~14:30(開場:12:30~)
会 場:ハイブリッド開催
・静岡大学 浜松キャンパス 3号館109号室(現地参加は申込不要)
・オンライン参加 ※要事前申し込み
https://forms.office.com/r/5Mh4NDpeS0

対 象:学生、教職員、一般
参加費:無料

講 師:山田 大貴 ((公財) 高輝度光科学研究センター 主幹研究員)

【概 要】
環境触媒やリチウムイオン電池に使用されている最先端の機能性材料には、原子レベルの構造の乱れが物性発現に重要な役割を果たしているものが多くあります。
本セミナーではSPring-8の放射光を用いた分析の基礎について簡単に解説後、乱れた材料の構造理解に特に有用な二体分布関数(Pair Distribution Function, PDF)を用いた最新の解析を紹介します。