Cross-Disciplinary Innovation Seminar Series の第1回目となる工学部化学バイオ工学科 田代啓悟助教主催のテニュアトラックセミナーを下記の日程で開催致します。
今回は、成蹊大学の廣瀨光了先生を講師としてお迎えし、
『「複合化学」の観点から解明する
クロロフィル生合成酵素BciCの基質特異性とその反応機構』についてご講演いただきます。
化学バイオ工学科の教職員と学生を主に対象としており、環境応用工学分野とバイオ応用工学分野の両分野において重要な内容であると期待されます。
記
日 時:2024年10月15日(火)15:00~16:30(開場:14:30~)
会 場:ハイブリッド開催
・静岡大学 浜松キャンパス 総合研究棟 3F 32教室(現地参加は申込不要)
・オンライン参加 ※要事前申し込み
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSei_5aNoYT7aefaZUCKrU-x6_QP44u1Q9AS6oDRJue5OuowWQ/viewform
対 象:学生、教職員
参加費:無料
講 師:廣瀨光了(成蹊大学 理工学部 理工学科 助教)
【概 要】
ここ数年で、有機化学と生物学を組み合わせたケミカルバイオロジーという分野が確立されてきた。ケミカルバイオロジーは、自然/生命現象を別の視点で解決・捉えることに役立つ分野である。自然現象の中で、誰しもが一度は習う光合成に関する研究分野でもケミカルバイオロジーの分野で発展してきた。植物が効率よく太陽光を吸収できるように設計された機構において、重要な役割を果たす色素であるクロロフィル分子は、多種多様な生合成酵素が位置・立体選択的な触媒反応を進行させることで産生されている。特に、光吸収効率が極めて高いクロロフィル集積体、通称『クロロゾーム』を構築する色素は、生合成酵素の反応で精密に設計された特殊なクロロフィルの化学構造を有している。
本講演では、ケミカルバイオロジーだけでなく、計算科学分野も合わせた「複合化学」的な視点から、クロロゾームを構築するクロロフィル類の生合成酵素BciCの基質特異性とその反応機構を分子レベルで解明した内容に関して紹介する。